水は体内でどんな働きをする?(10)酸素・二酸化炭素と水の関係(その3)

「人間の体の半分以上は水」…私たちの生命にとってなくてはならない大切な「水」に着目している当ブログ。

今回は、酸素・二酸化炭素と水の関係(その3)として、体を巡る血液の旅についてご紹介します。

体を巡る血液は、どのように酸素を得て、体中に運び、二酸化炭素を排出へと導くのでしょうか。

血液が水分でできている流動的な組織であるからこそ為せる技が光ります。

早速、血液の旅に私たちも出かけてみましょう。

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血液の旅の主役・赤血球と血漿(けっしょう)

酸素と二酸化炭素を運ぶ2つの血液成分

前々回・前回・今回の3回にわたり、酸素・二酸化炭素と水の大切な関係についてお話しています。

前々回では、酸素は消化・吸収された栄養分をさらに分解してエネルギーを取り出す際に必要な物質で、その過程を終えると二酸化炭素と水ができることをお話しました。

前回では、今回の酸素・二酸化炭素に関わる血液の旅の2つの主役である赤血球と血漿(けっしょう)についてご紹介しました。

体の細胞の1/3を占める赤血球呼吸で得た酸素を運び、酸素濃度が薄いところで酸素を切り離す性質があります。

そして血漿(けっしょう)は、液体ならではの動きで赤血球を流し、自らも二酸化炭素等を溶かして運ぶ性質があります。

今回は、そんな性質を活かしてどのような「血液の旅」をしていくのか、注目していきましょう。

☆今回記事のこれまでの記事はこちらです。今回の前提知識としてわかりやすく解説しています。

水は体内でどんな働きをする?(8)酸素・二酸化炭素と水の関係(その1)

水は体内でどんな働きをする?(9)酸素・二酸化炭素と水の関係(その2)

☆血液をはじめとする体液について解説しています。今回の「血液の旅」をよりわかりやすくする情報がいっぱいです。

体内の様々な部位の水分比率はどのくらい?(前編)ーそもそも体内の水とは?

☆「体内の水分比率」や「水の働きを理解するためのキーワード」等、興味深いトピックが盛りだくさんです。良かったら是非ご覧ください。

「水と健康」記事一覧

☆ これまでのこぼればなしも是非ご覧ください。
誰かに話したくなるような雑学も色々ありますよ!

「こぼればなし」記事一覧

2つのツアーからなる血液の旅

体循環と肺循環を繰り返す無限の旅

今回のテーマは、酸素と二酸化炭素を運ぶ血液の旅です。

この旅は大きく分けて2つのツアーから成り立っています。

1. 酸素を体の隅々まで運び二酸化炭素を回収する「体循環」

2. 不要な二酸化炭素を排出し酸素をたっぷり血液に取り込む「肺循環」

この組み合わせが絶え間なく延々と続き、私たちは生きています。

体循環と肺循環にはそれぞれ、生命の神秘がいっぱい。

鶏が先か卵が先か、という話でもある体循環と肺循環ですが、まずは体循環から旅をスタートしてみましょう。

体中の細胞へ酸素を届ける「体循環」

酸素豊富な血液の出発

「ドックン」

心臓の拍動の力強い音で、血液の旅はスタートします。

心臓をスタートする血液は酸素がいっぱい。

ここから、大きな体のすみずみまで酸素を届けるため、まずは大動脈へと進みます。

大動脈での血液の速度は秒速30m
人の身長から考えると、その勢いがすごいことがわかると思います。

大動脈が上半身方面・下半身方面へと分岐し、どんどん枝分かれするとともに、血管はどんどん細くなっていきます。

最終的には、毛細血管へとたどり着き、細胞へと近づいて行きます。

毛細血管での血液の速度は、秒速3cm。

大動脈での秒速30mより1000も倍遅く、毛細血管ではじんわりと血液が流れていることがわかります。

前回お話したように、ここで赤血球は、丸くて平たく窪んだその形を活かして曲がったり形を柔軟に変えながら、細い細い毛細血管へと入っていきます。

目に見えない小ささの赤血球が、さらに細い毛細血管に入っていく、という小さな小さな世界の出来事。
私たちの体の中で起きているなんて、面白いですね。

血管を巡り、細胞に近づいていく中で酸素が少ないところを通ると、
酸素をたっぷり含んだ赤血球は、細胞に酸素を届けるために持っている酸素を切り離しはじめます。

これは前回お話した、赤血球のヘモグロビンの性質である

「酸素が豊富なところで酸素を取り込み、酸素が少ないところで酸素を手放す」

という状態ですね。

細胞への到着と物質の交換

前回にも少しお話した通り、血液の液体成分の血漿(けっしょう)は、毛細血管から染み出して組織液(間質液、細胞外液)となり、さらに一つ一つの細胞の中の細胞内液に溶け込みます。

こうして、血漿が組織液、細胞内液として移動して、細胞に酸素と栄養を届けます。

このとき、元からあった細胞内液と入れ替わることで、二酸化炭素等の不要物が、組織液→毛細血管へと戻っていきます。

こうして、血液は各部に酸素を渡し、二酸化炭素を受け取って心臓へと戻ります。

ここまでの時間、つまり体循環1周にかかる時間は、なんとたったの約20秒!

こんなに短時間の間に血液が全身を巡り、酸素と二酸化炭素を交換しているのですね。

二酸化炭素を排出して血液にたっぷり酸素を取り込む「肺循環」

不要物を含む血液から酸素たっぷりのきれいな血液へ


全身を巡って心臓に帰ってきた血液。

ここからもう一つの旅に出て、再び体内を巡るための準備をします。

このもう一つの旅が肺循環。
血液が酸素いっぱいにリフレッシュするための旅です。

肺循環は、心臓→(肺動脈)→肺→(肺静脈)→心臓のルートです。

酸素を全身に配り、二酸化炭素や不要物を多く持って帰ってきた血液は、肺循環を通して二酸化炭素を排出し、酸素いっぱいの状態に戻ることになります。

まず、心臓から出た血液は、肺動脈を通ってへと向かいます。

肺にたどり着いた血液は、肺胞の周りを取り囲む毛細血管へとたどり着きます。

(肺胞とは、気管支の先端についている小さな袋です。
肺胞は左右合わせて7〜8億個、その表面積は100平方メートルもあると言われています。)

肺胞と毛細血管は非常に近い位置にあり、膜と毛細血管壁を介して二酸化炭素を排出し、酸素を赤血球に取り込んでいます。

(肺でなぜ酸素が体内に取り込まれて、二酸化炭素が排出されるのか、その面白いしくみについては、近日公開の
「こぼればなし(6) 酸素が体内に取り込まれ二酸化炭素が出ていくのはなぜ?」
でお話します。)

酸素たっぷりになった血液は、肺静脈を経て心臓へと戻り、また新たな体循環の旅に出ることになるのです。

さて、この肺循環にかかる時間はたったの3〜4秒!

これだけ重要なミッションが、この速さでこなされていっているとは、本当に驚きますね。

血液の流動性があるからこそなせる技!

酸素供給・二酸化炭素排出は水分があってこそ

今回は、酸素・二酸化炭素を運ぶ血液の2つの旅についてお話しました。

血液はたった30秒足らずで体循環と肺循環を一周するのですね。

そして、肺で酸素を取り込むのも、酸素を細胞へと届けるのも、二酸化炭素を回収して排出するのも、血液が血漿という水分でできていることが前提です。

水分がなければ、どれも全く実現できないことなのですね。

そして、その血液の水分は私たちが日々摂取している水からできているのですから、安定した酸素供給・二酸化炭素排出という点でも水分補給が大切なことがよくわかりますね。

さて、今回、血液の速度について少しお話しましたが、次回は、この血液の循環について、数字を使ってもっと実感していこうと思います。

「血液循環を実感してみよう!〜体内を巡る血液の量はどのくらい?(前編)」として、私たちの体の中をどれだけの血液が巡っているのか、探って行きたいと思います。

是非お楽しみいただければ幸いです。