水は体内でどんな働きをする?(7)栄養を運び体中に届ける水(その4)

「人間の体の半分以上は水」…私たちの生命にとってなくてはならない大切な「水」に着目している当ブログ。

今回は、栄養を運び体中に届ける水(その4)として、吸収された栄養を体中に運ぶ水の大切な働きについてお話します。

食物を体で使える栄養物質に変える重要な役割を果たす水は、取り込んだ栄養を運ぶ時にも大活躍します。

その素晴らしい働きぶりを見てみましょう。

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食物を体内で使える栄養物質に変えるのは水!

体液の水分と体液内の酵素で分解し吸収

今回を含め4回にわたり栄養と水の大切な関係についてお話しています。

前回までは、消化・吸収についてお話してきました。
水が体液として流動性をもたらし、酵素の活躍の場を提供してはじめて、私たちは食物から栄養を得ることができます。

食物は、口・食道・胃・十二指腸と通るうちに栄養素がどんどん分解され、最終的に栄養が体内に取り込めるかたちにして小腸で大半の栄養を吸収し、水とミネラルを大腸で吸収します。
不要物(排泄物)を切り分けるギリギリまで、水をたっぷり含んでいるのですね。

今回はラスト、腸で吸収された栄養を体中に運ぶ水の働きをご紹介します。

体内における栄養分やエネルギーのバランスを考えて制御しながら運ぶその絶妙な技には感動間違いなしですよ!

☆「栄養を運び体中に届ける水」について、前回までのお話はこちらです。

水は体内でどんな働きをする?(4)栄養を運び体中に届ける水(その1)

水は体内でどんな働きをする?(5)栄養を運び体中に届ける水(その2)

水は体内でどんな働きをする?(6)栄養を運び体中に届ける水(その3)

☆今回は、体液のお話と深く関わる内容です。こちらを読んでおくと、ますますわかりやすく、面白くなるはずです。

体内の様々な部位の水分比率はどのくらい?(前編)ーそもそも体内の水とは?

☆消化・吸収・代謝及び酵素の働きについて、こぼればなしでもご紹介しました。
こちらも是非ご覧ください。

こぼればなし(1)人はいつの間にかこんなに熱と水分を放出している!

こぼればなし(2)どうして平熱は36.5°C前後なの?

☆「体内の水分比率」や「水の働きを理解するためのキーワード」等、興味深いトピックが盛りだくさんです。良かったら是非ご覧ください。

「水と健康」記事一覧

吸収された栄養の通り道とは?

血液が運ぶ・貯める・届ける栄養


前回のブログで、小腸が大半の栄養物質を吸収するとお話しました。

では、小腸で吸収された栄養物質は、どうやって体の各部に届けられ、どのように活用されるのでしょうか。

栄養物質を体中に届け、活用させる働きの主人公はやっぱり水。血液を中心とする体液があるからこそ、栄養物質が体に行き渡るのです。

しかも、単に運ぶだけではありません。

栄養が余っていたら倉庫に貯めておき、足りなくなったら出庫して届けるという高度な制御も行っています。

また、栄養物質の性質に応じて配送ルートを分けることも行なっています。

実に巧みな栄養物質の運搬。
代表的な栄養素であるデンプン(=炭水化物)・タンパク質・脂肪に着目して見てみましょう。

ルート1・デンプンとタンパク質のルート


デンプンが消化により細かく分解された糖質と、タンパク質が細かく分解されたアミノ酸は、小腸の毛細血管から血液中に吸収され、肝臓へと運ばれます。

ここで、肝臓はまるで「栄養銀行」のような活躍をし、余った栄養を貯めたり、必要に応じて貯めていた栄養を体内に送ったりします。

(肝臓のマルチな機能はとても奥深いので、こちらのこぼればなしでも詳しく説明します。)

糖質やアミノ酸は、肝臓から出ると血液循環を使って体全体に送られます。
血液の水分なしには、体全体に栄養分が届かないということになりますね。

栄養成分を含んだ血液は、体の各部位の毛細血管からじわっと染み出て、細胞と細胞の間を満たす体液である間質液(組織液)になります。

そこから更に細胞の中に入り、細胞内液に溶け込みます。

血液→間質液(組織液)→細胞内液と栄養を持った体液が細胞の中に流れ込み、細胞は栄養を得ることになります。

そして、栄養物質の使い道ですが、

デンプン(糖質)は体を動かすエネルギーに、

タンパク質(アミノ酸)は体をつくる(つまり細胞をつくる)材料になります。

それぞれ、人が生きていく上のエネルギーと、常に入れ替わる細胞を作るための材料になるというわけですね。

☆細胞をとりまく体液の種類について、わかりやすく解説しています。詳しくはこちらをご覧下さい。

体内の様々な部位の水分比率はどのくらい?(前編)ーそもそも体内の水とは?

ルート2・脂肪のルート

脂肪も小腸で吸収されますが、毛細血管ではなく、リンパ管に入ります。

しかも、小腸にたどり着くまでに脂肪酸とモノグリセリドにまで細かく分解されていたはずなのに、小腸で再合成されて大きめの脂肪に戻ります。

吸収された脂肪は心臓からの循環で体の隅々まで送られ、細胞へと届けられます。

脂肪も、体を動かすエネルギーとして使われます。

余った脂肪は…
そうです、皮下脂肪として蓄えられるのです。

どうして脂肪だけ特別な動き?


ゆくゆく細胞に届けられるのは同じなのに、脂肪だけなんだかちょっと違う動きで違和感があるかもしれませんね。

ここには脂肪を扱う2つの工夫があるのです。

1. 脂肪は水に溶けにくい!血流阻害を防止

このブログでも脂肪は疎水性、水と混ざりにくい・溶けにくいことはお話してきていますね。

脂肪の分解物である脂肪酸は水に溶けません。脂肪酸を水の中に入れると、水に溶けない脂肪酸同士でくっついて、大きくなってしまます。

油が浮いているのがくっついていくイメージは、日常でも見たことがあるかと思います。

それが、血液の中で起こったら…
血管、特に毛細血管が詰まってしまうことになります。
これは、怖いですね。

だからこそ、別ルートのリンパ管で運ばれるのです。

しかし、リンパ管に入っても、運ぶのはやっぱり体液のリンパ液。

そこで脂肪は、体液中を移動できるように加工されます。

加工された物質を「カイロミクロン」といい、アポタンパク質という特殊なタンパク質と、細胞膜と同じ成分であるリン脂質に包まれています。

脂肪による血流阻害から体を守り、脂肪を体で生かすためにこんな工夫がされているなんて、人体の神秘ですね。

2. 脂肪より糖を優先!体を動かすエネルギーの優先順位

さて、先程、「分解された脂肪をもう一度大きめの脂肪に戻して吸収」という、一見ちょっと変なことが起こっていました。これは、なぜでしょうか。

これは、糖質をエネルギー源として先に消費させ、脂肪は後からじっくり分解して消費させるため。
消費の優先順位をつけているのです。

例えば、運動開始後すぐには糖質がまず利用され、脂肪は長めの時間取り組む有酸素運動で消費されると言われますが、これともつじつまが合いますね。

栄養を運び体中に届けるのもやっぱり「水」!

体内でのバランスを考えて運ぶ技はすごい!

今回は、消化・吸収されてきた食物の栄養がどのようにして体中に届けられ、活用されるのかをお話しました。

水は体内の物流担当ともよく例えられますが、単に「来た物質を運ぶ」のだけではなく、体内での栄養物質の状況を見て貯めておいたり、栄養分消費の優先順位までが制御された上で運んでいるのは本当にすごいですね。

体内に栄養を取り入れ、栄養を運んで私たちの元気を保つ水。

まさに、命は水と共にあるのですね。

さて、次回は、
「水は体内でどんな働きをする?(8)酸素・二酸化炭素と水の関係(前編)」として、呼吸した酸素と血液の関係を見ていきましょう。

体内の水の代表格ともいえる血液の活躍に注目!是非お楽しみにしていてくださいね。