
「人間の体の半分以上は水」…私たちの生命にとってなくてはならない大切な「水」に着目している当ブログ。
前回は、体内の水の働きを理解する上で大切なキーワード「ホメオスタシス(恒常性)」についてお話しました。
今回は、体内の水の大切な働きの1つめ、水と体温の関係について解説します。
このテーマも奥が深いので今回は前編。
まずは、水だからこそできる体温調節の性質についてお話していきます。
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体を「いつもどおりの状態」に保つこと=「健康維持」
水の働きのキーワード「ホメオスタシス」
今回は、水と体温調節についてお話していきます。
まずはその前に、「体内の水の働き」を理解するための「ホメオスタシス(恒常性)」について、前回の知識をちょっとおさらい。
全ての年代において、人体の構成要素の半分以上を占める水。
心臓や肺、脳、腸等の生命維持するのに大切な各臓器・器官は、7-8割を水分が占めています。
それだけの割合を示す水は、もちろん、単に体を構成するだけではありません。実に幅広い活躍をし、私たちの生命と健康を維持しています。
その働きは多岐にわたりますが、共通のキーワードは「ホメオスタシス(恒常性)」つまり、「体内をいつも一定の状態に保つ」働きです。
「体を一定の状態に保つ」ことが「いつも通りの健康状態を維持する」ことにつながり、水は、ホメオスタシスを維持するための様々な働きをしているのです。
☆「ホメオスタシス」について、前回記事で詳しく特集しています。
水は体内でどんな働きをする?(1)元気を守るキーワード「ホメオスタシス(恒常性)」
☆「体内の水分比率」については、記事一覧から是非ご覧ください。
体温が平熱付近で維持されるのはすごい!
いかなる環境でも平熱を維持するちから
日々、私たちの体の中で一定範囲にキープされている要素は色々あります。
血圧、脈拍、血中成分…その中でも私たちにとってより身近に感じられるのが、体温ではないでしょうか。
36.5°Cが平熱の基準に使われることが多くありますが、
それがだった0.5°C上がって37.0°Cの微熱になっただけでも、だるさがおこったり、
平熱から1°C上がった37.5°Cは立派な発熱とされ、
平熱から2°C上がった38.0°Cからはかなりの高熱となります。
1日の気温差は5°C以上になることもよくあるのに、いろんな環境に身を置いても、体調を崩さない限り平熱のままです。
もちろん、朝晩と昼の平熱が変わることも、夏と冬の平熱を分けて考えることもありません。
(※厳密に言うと、1日のうちで体温がわずかに変化するリズムがあります。ここでは一般的に、そのことにより平熱の判断基準をずれさせて解釈まではしないということを意図しています。)
熱々の食べ物も、冷たい飲み物も、体温に大きな影響は及ぼしません。
こう考えてみると、当たり前のように体が平熱を維持するのは本当にすごいことですね。
水だからこそできる!体温調節に適した2つの性質
体温調節機能は「水」のなせる技!
当たり前のようでいて本当にすごい体温調節の働き。それを支えるのが、水です。
汗をかいて体温調節する、というのはよく聞く話ですが、実は体温調節はもっと奥深い話題がたくさんあります。
まず知っておきたいのが、
水ならではの特徴的な2つの性質が体温調節にぴったりだということです。
熱しにくく冷めにくい水
体中を満たしている水。体温調節において、水だからこその「体温を維持しやすい性質」があります。
それは「水の比熱が高い」という性質です。
比熱とは、1gあたりの物質の温度を1°C上げるのに必要な熱量のことを言います。
つまり、温めるのに必要な熱量が多く、逆に、冷ますために逃す必要がある熱量も多い、
もっとわかりやすく言うと「水は熱しにくく冷めにくい」わけです。
その水が体中を満たしているわけですから、それらを満遍なく温めたり冷ますのが大変なので、体温が上がったり下がったりしにくいわけなのです。
だからこそ、水だからこそ「体温を維持しやすい」と言えるのですね。
水の気化熱が大活躍
「体温を維持しやすい性質」に続く水の性質は「体温を下げやすい性質」です。
水は蒸発する時に熱を奪い、熱が奪われた部分の温度が下がるという性質を持っています。
これを気化熱(蒸発熱)といい、水1mlあたり約0.6kcalの熱を奪うと言われています。
暑い時等に体温が上がらないように維持するために、汗をかいて、それが蒸発して皮膚の温度が下がる、というメカニズムなんですね。
熱くなっていく差分を気化熱で発散させて、体温を維持していくわけなのです。
体温維持は水の活躍あってこそ!
まさに生命を支える水のちから
今回は、体温調節において大切な水の性質について考えました。
汗をかいて体温調節をする、という一般的なことは聞いたことがありましたが、体温をいつでも一定に保つ働きのことや、そこに水ならではの性質が活きていたことはあまり意識したことがなかったので、びっくりしました。
そして、今回調べていくうちに、汗で体温調節というシンプルに感じることも、意外と奥が深く、知らないこともかなり多かったことがわかりました。
そこで次回は、
「水は体内でどんな働きをする?(3)水と体温の関係(後編)」というテーマで、具体的な体温維持の働きについて掘り下げながら、体内の水の活躍に迫りたいと思います。
次回もぜひ楽しみにご覧くださいね。